所在地:奈良県橿原市 設計:村野藤吾/村野建築事務所 竣工 1940年。
神武天皇が奉られた「橿原神宮」の玄関口の駅舎で、「村野藤吾」さんの設計です。
スレートと瓦葺の大きな屋根が特徴で、国家の威信を示すような重厚さが印象的です。
まだ箱型の近代建築の時代ではなく、レンガのような「洋風建築」と御所や伊勢神宮のような
「日本伝統建築」に二極化していた時代のものでとても保守的な外観です。
荘厳さやいうか威圧感が強い建物ですが、駅のコンコースに入って天井や壁面の装飾を
見ると村野建築らしさが溢れ出しています。









1940年竣工ですので、戦争の真っ只中に建てられた駅舎です。
一般には公開されていませんが、この駅には当時の皇族用の貴賓室もあるそうです。
国粋主義に受け入れ易いものが、駅舎のデザインにも求められたのは橿原神宮という
場所柄にはあったと思われます。
そんな中、ドアや壁面にはたくさんのレリーフが見られ重厚な外観とは対照的で
ホッとする印象です。本当はそういうことがやりたかったんだというのが所々に表れています。
制約の厳しい歴史的な背景も、村野藤吾を大建築家にする礎になったのではないでしょうか。
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