主に関西地方の建築物や有名建築家の建物を紹介するブログです。

「奈良県」の建築物

★No.107  「近鉄橿原神宮前駅」

所在地:奈良県橿原市  設計:村野藤吾/村野建築事務所  竣工 1940年。


神武天皇が奉られた「橿原神宮」の玄関口の駅舎で、「村野藤吾」さんの設計です。
スレートと瓦葺の大きな屋根が特徴で、国家の威信を示すような重厚さが印象的です。

まだ箱型の近代建築の時代ではなく、レンガのような「洋風建築」と御所や伊勢神宮のような
「日本伝統建築」に二極化していた時代のものでとても保守的な外観です。

荘厳さやいうか威圧感が強い建物ですが、駅のコンコースに入って天井や壁面の装飾を
見ると村野建築らしさが溢れ出しています。

    
近鉄橿原神宮前駅 1


   
近鉄橿原神宮前駅 2


   
近鉄橿原神宮前駅 3


   
近鉄橿原神宮前駅 4


   
近鉄橿原神宮前駅 5


   
近鉄橿原神宮前駅 6


   
近鉄橿原神宮前駅 7


   
近鉄橿原神宮前駅 8


   
近鉄橿原神宮前駅 9


1940年竣工ですので、戦争の真っ只中に建てられた駅舎です。
一般には公開されていませんが、この駅には当時の皇族用の貴賓室もあるそうです。

国粋主義に受け入れ易いものが、駅舎のデザインにも求められたのは橿原神宮という
場所柄にはあったと思われます。

そんな中、ドアや壁面にはたくさんのレリーフが見られ重厚な外観とは対照的で
ホッとする印象です。本当はそういうことがやりたかったんだというのが所々に表れています。

制約の厳しい歴史的な背景も、村野藤吾を大建築家にする礎になったのではないでしょうか。


            
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現存する名建築や有名建築家の作品を紹介し、1人でも多くの方に建築に興味を持っていただこうという主旨で、このサイトを運営しております。
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★No.106  「下御門ビル」

所在地:奈良県奈良市   設計:妹島和世/妹島和世建築設計事務所  竣工 2003年。

   
意外と身近なところにあった「妹島和世」さんの建築(゜o゜)
奈良市の中心部にある店舗兼住宅だと思います。町屋が今も沢山残るいわゆる「ならまち」と
呼ばれる伝統建築群の近くに建っています。

その界隈の町並みとシルバーのアルミ外壁とのギャップには少し違和感も感じるのですが、
建物を「街のオブジェ・エッセンス」のような視点で考えてみると、あえてそこが妹島さんらしい
のかなという感じがしてきます。

    
下御門ビル 1


    
下御門ビル 2


    
下御門ビル 3


    
下御門ビル 4


    
下御門ビル 5


    
下御門ビル 6

             
「銀色の細長い箱」といった感じで、開口部も少なく不思議な建物です。
1階のお店にも入ってみたかったのですが、時間もなく見ることができませんでした。

外から見ると雑貨屋さんっぽい感じでしたが、看板を見ると車関係のお店だったのかな??
今考えると、もっとゆっくり見たらよかったと後悔しています(汗)

この界隈の「ならまち」は、若い人が雑貨屋さんやパン屋さんなど町屋を使ってどんどんお店を
始めているとてもおもしろい町です。お寺や鹿に興味がなくても十分に楽しめます。

ぜひ遊びに行って見てください。そしてこの建物の感想も教えて下さい。
このコーナーで約1年半ぶりの妹島建築でした・・・やっぱり関西には全然ないんですよね。


       
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★No.74  「近鉄奈良ターミナルビル」

所在地:奈良県奈良市  設計:坂倉準三/坂倉建築研究所  竣工 1970年。

  
近鉄奈良駅のターミナルビルです。奈良ってJRよりも近鉄のイメージ強いですね(笑)
設計は、「坂倉準三」さん。ル・コルビュジェに師事し、前川國男らと共に戦後の日本建築の
リーダーシップをとった建築家です。

一言でいうと「繊細ながら男性的で力強い」モダニズム建物が多いです。
この駅もメタリックなボディに箱が積み重なった感じが、シンプルなようでとても力強く見えます。

    
近鉄奈良駅 1


   
近鉄奈良駅 2


   
近鉄奈良駅 3


   
近鉄奈良駅 4


   
近鉄奈良駅 5


   
近鉄奈良駅 6

    
1階部分の柱(最後の写真)が、大きなビルを持ち上げているようでとても力強いです。
寺院のようなJR奈良駅とは対照的でとても正統派のモダニズム建築です。

この駅は、坂倉さん晩年の建物だと思います。坂倉さん没後の坂倉建築研究所は、
紹介するまでもなく、大手設計事務所として第一線でたくさんの建築を生み出しています。

準三さんの功績も称えながら、坂倉事務所の建築も機会があれば紹介できれば
と思っております。

           
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★No.73  「奈良公園シルクロード交流館」

所在地:奈良県奈良市  設計:菊竹清訓/菊竹清訓建築設計事務所  竣工 1990年。

     
奈良シルクロード博を記念して作られた資料館で奈良公園の真ん中にポツっと建っています。
設計は「菊竹清訓」(きくたけきよのり)さんで、丹下健三に並ぶ大御所建築家です。

村野事務所出身で、その弟子といえば伊東豊雄・長谷川逸子・大江匡・仙田満・内藤廣・・・・
大先生と呼ばれる方々は皆、菊竹イズムを継承されています。

菊竹さんと言えば物議を醸し出すような奇抜なデザインが特徴。
それがカリスマといわれる所以かもしれませんが、この建物に関しては、奈良という土地に
抑制され残念ながら菊竹色を感じることができません。

      
奈良公園館 1


   
奈良公園館 2


   
奈良公園館 3


   
奈良公園館 4


   
奈良公園館 5


   
奈良公園館 6

     
あまりにノーマルな建物なので、何のコメントも出来ません・・・(汗)

関西には菊竹オーラのある建物は皆無で、これまで紹介できませんでしたが
特に山陰地方に多いので機会があればまた報告したいと思ってます。

主な作品といえば、「江戸東京博物館」や上野にあった「ソフィテル東京」、
関西ではエキスポランドにあった「エキスポタワー」などです。

菊竹さんは、2005年の愛知万博では総合プロデューサーも勤められました。
現在80才を超えられましたがまだまだ勢力的に活動されていて嬉しい限りです。


          
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★No.72  「奈良市写真美術館」

所在地:奈良県奈良市  設計:黒川紀章/黒川紀章建築都市設計事務所  竣工 1991年。

     
大和路を風物を撮り続けた写真家「入江泰吉」が没後、全作品を奈良市に寄贈した
のを機に作られた建物で、黒川紀章さんの設計です。

新薬師寺と隣接することから高さも低くおさえられ、作品は地下に展示されています。
本瓦の大きな屋根が奈良独特の落ち着いた佇まいで、とてもいい感じです。

天気も良くていい季節に行ったこともあるのですが、私が見た黒川紀章の建築の中で
ナンバー1かも知れません(笑)

     
奈良市写真美術館 1


   
奈良市写真美術館 2


   
奈良市写真美術館 3


   
奈良市写真美術館 4


   
奈良市写真美術館 5


   
奈良市写真美術館 6


   
奈良市写真美術館 7

    
中に入ると黒川建築らしいメカニカルでクネクネしたものが時折顔を覗かせるのですが(笑)、
それも含めて上品でいいです。

館内では入江さんの柔らかい風景写真と表情豊かな仏像写真に魅了されました。
戦後の粗悪なフイルムでよくぞここまで・・・魂がこもってましたね。

私にとって、写真界の巨匠と黒川紀章がやはり大建築家であるということを改めて
感じとれた奈良での有意義な一日でした。

           
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★No.71  「なら100年会館」

所在地:奈良県奈良市   設計:磯崎新/磯崎新アトリエ   竣工 1998年。

     
これだけ建物を紹介してきて、なぜか奈良県が1つもありませんでした(汗)
ということで、しばらく大阪・兵庫・京都以外でいきたいと思います。

奈良市制100年を記念して、JR奈良駅前にできた市民ホールで磯崎新さんの設計です。
くじら?潜水艦??・・・それも見る位置によっていろんな形に見えて面白いです。

魚のうろこのようにビッシリと貼られた瓦タイル。凄いインパクトです!!
個人的には結構好きです。関西ではナンバ-1の磯崎建築ではないでしょうか。

        
なら100年会館 1


   
なら100年会館 2


   
なら100年会館 3


   
なら100年会館 4


   
なら100年会館 5


   
なら100年会館 6


   
なら100年会館 7


   
なら100年会館 8

     
建物のインパクトの割には、そんなに大きい訳でもないんですね。
内部は、多目的ホールにコンサートホール、入口付近にはカフェもあります。

同じ磯崎さんの設計で、静岡にある「グランシップ」という建物にとてもよく似ています。
静岡のものは、この建物にさらに四角いものがくっついた親分みたいな感じです。

久しぶりにエネルギッシュな建物を見て少しテンションが上がりました(笑)
公共建築にもこういったインパクトも大切だった時代なのかも知れません。

          
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