主に関西地方の建築物や有名建築家の建物を紹介するブログです。

2009年11月アーカイブ

★No.117  「yzcorp+bld」

所在地:神戸市中央区  設計:若林広幸/若林広幸建築研究所  竣工 2008年。


超久しぶり「若林広幸」さんの最新作だと思います。生田神社の西隣にあるマンションで、
1階がカフェ、2階が店舗、それより上階が賃貸マンションとなっています。

そして地下には、神戸を代表する老舗ライブハウス「チキンギョージ」があります。
数々の有名アーティストを輩出したチキンジョージも震災時に全壊。数年後に再開しましたが
長い将来を見越し複合ビルとして2008年5月再スタートとなりました。

「バブル世代、団塊世代」の元気を取り戻したい施設に、若林さんの設計。いいですね!!
アーティストの登龍門としての復活、期待しています。

   
yzcorp 1



yzcorp 2



yzcorp 3



yzcorp 4



yzcorp 5



yzcorp 6



yzcorp 7



yzcorp 8


さて建物はというと、特殊な丸みを帯びたような感じでコンクリート壁で、低層階はモルタル塗りの
荒々しさがあってとても面白い建物です。

立地や地域性を考えると神戸らしいエッセンスがいっぱい詰まっているように思えます。
個人的には、元気な若林さんに出会えたことが何よりも嬉しかったです。

チキンジョージには、月に一度中高年のアマチュアバンドに演奏の機会もあるそうです。
バンドに明け暮れたおじさんたち、もう一度ロックをやって見ませんか?(笑)

                
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★No.116  「ドムス香里」

所在地:大阪府寝屋川市   設計:石井修/美建・設計事務所   竣工 1981年。


関西の巨匠、「石井修」さん設計の低層集合住宅群(デザイナーズタウンハウス)です。
傾斜地を利用して建てられた自然との一体感が素晴らしい有名建築です。
雑誌等ではよく見る建物ですが、実物からはただならぬオーラを感じました。

見に行ったのが春先だったので、石井さんの真骨頂である「建物が自然と同化する」
「緑が建物を飲み込む」といった感じには少し物足りなかったのですが、その緑に包まれる
美しい姿はここに行けば容易に想像することができます。

今年で竣工28年目、いやいやまだまだ進化の途中。
長年自然に洗われて、今ようやく成熟の時を迎えたという言葉が一番似合います。

  
ドムス香里 1



ドムス香里 2



ドムス香里 3



ドムス香里 4



ドムス香里 5



ドムス香里 6



ドムス香里 7



ドムス香里 8



ドムス香里 9

17戸の賃貸棟と11戸の分譲棟で構成されています。賃貸部はさすがに空きも目立ちます。
個人的には「ここに住んでみたい」と少し興味が湧きました!!

ネットの賃貸情報を見ると、その家賃はおよそ12万円・・・・その夢は儚く散りました(笑)
しかし、巨匠の作品に魅了された1日でした。今まで見た中で3本の指に入る名建築です。

1つ残念だったのは、最後の写真。板張りだった外壁(最初の写真)は、補修の際に黒い
サイデングに変わってました。これは、ちょっと寂しいなあ・・・もうちょっと考えて欲しい。

石井さんといえば、西宮にある「目神山一連の住宅」が有名です。
デザインが流行を追いかけるだけでなく、時間を刻むほど味わいを増すデザインもあると
いうことを教えてくれています。

                
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★No.115  「ダイビル本館」

所在地:大阪市北区   設計:渡辺節/渡辺節建築事務所  竣工 1925年。


中ノ島を代表する近代建築で、大正15年に建てられたネオ・ロマネスク様式の建物です。
この「ダイビル本館」と神戸にある「商船三井ビル」の2つだけが、大正時代から現存する
最後の大規模オフィスビルということになります。

まさに重要文化財クラスの建物なのですが、高層ビル化が決定し2010年には取り壊しが
始まるようです。一等地建築の悲劇だといっても過言ではないでしょう。

設計は、「渡辺節」さんです。古典主義をベースにした自在な設計で主に関西の商業ビルの
実績が多く、あの村野藤吾を育て上げた師匠としても有名な人物です。

     
ダイビル本館 1



ダイビル本館 2



ダイビル本館 3



ダイビル本館 4



ダイビル本館 5



ダイビル本館 6



ダイビル本館 7


さすがに高層ビルに飲み込まれてしまいました・・・もう解体も時間の問題だと思われます。
当時としては外観は非常にシンプルで、1階の円柱やレリーフには派手な装飾が施されています。
これは、同時期の帝国ホテルの影響も受けてるのかも知れません。

中へ入ると、天井照明が豪華なホールを始めとした数々の歴史に出会えるような雰囲気です。
「もったいない」と「仕方ない」が交互にやってくるのですが元々が商業建築。
これは「仕方ない」とシフトするのもある意味間違いではないような気もします。

私には、高さが何倍もある超高層ビルに囲まれてもなお毅然として建つダイビルの美しさが
目に焼き付きました。興味がある方は、見納めて置いた方がいいと思いますよ。

                
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★No.114  「浦邸」

所在地:兵庫県西宮市  設計:吉阪隆正/吉阪隆正+U研究室  竣工 1956年。


こちらも、コルビジェの弟子である「吉阪隆正」さんが設計された個人住宅です。
関西では数少ない吉阪さんの建物で、ドコモモ100にも選ばれている名建築です。

吉阪さんと親交の深かった数学者「浦太郎」さん(wikipediaや建築関連のwebにもお名前が
多数掲載されてますので紹介させていただきます)の自宅で、閑静な住宅街にあります。

交互に積み上げられたレンガが独特の表情で、2階が浮遊している感じです。
建物がくの字型の柱で持ち上げられ、1階にあるピロティも明るくとてもいい雰囲気でした。


   
U邸 1



U邸 2



U邸 3



U邸 4



U邸 5



U邸 6


以前は敷地も大きくアプローチが長くて、緑に包まれ落ち着いた雰囲気だったようです。
しかし近年、道路拡幅工事が行なわれ建物がすっかり表に露出してしまいました。

実は、私も道路工事で建物が幹線道路に飛び出した為、この住宅の存在を知りました。
あとお隣には双子のような建物ができていて、こちらは保育園になっています。
しかし原物の域に到達するには、まだまだ時間がかかりそうですね(笑)

コルビジェの弟子の前川さんや坂倉さんからは、日本の建築を支える沢山の建築家が
輩出されてますが、吉阪さんからの脈は大変少ないです。
私の知る限りでは、象設計集団が(のみ?)吉阪さんの脈を受け継いでいると思います。

主な作品として、八王子にある「大学セミナーハウス」です。
学生紛争の激しかった1960年を象徴する建物。いつか絶対見に行きたいと思ってます。

 
          
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